インフレとデフレが分かる
日銀が現金を社会に供給する仕組み
銀行などの金融機関、もしくは政府から国債などの債権を購入するかたちで、現金を供給する
→この現金は、銀行から企業や家計に貸し出されるかたちで社会に流れていく
デフレの原因
・国内の需要が供給能力を下回っている
・国内の経済活動に対して、お金の量が足りない
デフレギャップとは
本来の供給能力(潜在GDP)を現実の需要(GDP)が下回り、GDPが押さえつけられる現象
デフレ脱却に必要な2条件
・中央銀行がマネタリーベースを拡大する
・マネーストック拡大のため、「誰か」が負債と支出を拡大する
デフレ対策
・国債発行
・財政出動(公共事業など)
・通貨発行
この3つを同時に行う
貨幣乗数とは
・マネーストックをマネタリーベースで割った数値
・貨幣乗数が大きくなっている国は、信用創造の機能が高まっている
・貨幣乗数が小さくなっている国は、信用創造の機能が低下している
クラウディングアウトとは
インフレ期に政府が国債を発行し、市場のお金を吸い上げ、長期金利が上昇した結果、企業の経済活動に齟齬が生じるという問題
インフレ期の経済対策【詳細】
インフレ期の事例
・1970-1980年代の英米
原因
・需要>供給
対策の方向
・需要抑制・供給拡大
具体的な政策
・財政健全化(政府支出カット、増税、行政改革、民営化、小さな政府)
・金融引き締め
・生産性の向上(規制緩和、競争促進、非効率部門の淘汰、労働市場の自由化)
・イノベーション重視
・貿易自由化
政策の事例
・サッチャリズム
・レーガノミクス
・構造改革
デフレ期の経済対策【詳細】
デフレ期の事例
・世界恐慌期のアメリカ
・平成不況
・現在の日本
原因
需要<供給
対策の方向
・需要刺激・供給抑制
具体的な政策
・積極財政(公共投資拡大、投資減税〈ただし法人税減税は無意味〉、公的雇用の拡大、大きな政府)
・金融緩和
・雇用の確保(企業の合併・統合、ワークライフバランス、社会的規制の強化、労働者保護)
・社会の安定重視
・貿易管理(保護主義も可)
政策の事例
・ニューディール政策
・小渕政権・麻生政権の財政出動
財務省が増税したがる理由
・財務省の権限増
・省内の出世
・天下り先の確保(逓減税率を適用した業界に)
デフレ脱却のための日銀法改正、財務省分割
日銀法改正
・物価変動率の目標を「政府」が決め、日銀は「手段の独立」を保証
・総裁の罷免権を国会が持つ
財務省分割
・財務省から「国税庁」を切り離し、社会保障と合わせて「歳入庁」を設立し、内閣府の外局とする